冷たい上司と私の恋愛事情。
「なんか最近、売上イマイチじゃない?」
やっぱり…。
「特にこの間の日曜、休日なのに伸び悪いよね?」
『あっ…その日は雨で…』
「言い訳は良いから。」
たじたじになってる私に淡々と、だけどグサッと刺さる一言を向けてくる。
「確かに雨で人通り少ないとかはあると思うよ。でも、チラシ配るなり出来るだろ?」
『はい…。すいません…』
正論に言葉も出ません…。
その後、忙しいのか黒田さんはすぐに帰って行った。
『はぁ…』
黒田さんを後ろ姿を見送って、思わずため息。
「相変わらず厳しいねー、お宅の旦那は!!」
『真帆!!聞いてたの!?っていうか旦那じゃないし!!』
「今の若い子は彼氏の事、旦那って言うらしいわよ?」
『今の若い子って…真帆おばちゃんみたいだよ?』
「煩い!良い歳して自分の彼氏の後ろ姿見て顔赤くなってる奴に言われたくないわ」
『嘘っ!』
思わず両頬を抑える。
「う・そ!何回騙されるんだか」
『もぉ~真帆!!』
『あはは!さぁて、開店準備。あ、打ち込みは終わったから~』
怒る私を受け流して遥ちゃんを手伝いに行ってしまった真帆。
打ち込みはありがたいけど、今日私からかわれまくりじゃない?
しかも黒田さんに注意うけちゃうし…。
『会うの1週間ぶりだったのにな…』
ポツリと思わず漏らす。