冷たい上司と私の恋愛事情。
「オープンじゃないけど、どうせ出勤だし時間あるからこれ打ち込んどいてあげるわよ」
『いやいや!後ちょっとだし大丈夫だよ!』
さっきまで私が打ち込んでた紙をヒラヒラさせてる真帆に慌てて言う。
「どーせ、あんまり寝ないで早くから店居たんでしょ?」
『えっ…そんな事無いよ…?』
「クマ出来てるけど?」
『えっ…!嘘っ!!』
コンシーラーで隠したつもりだったのに!!
慌てて目の下を抑える。
「嘘よ。やっぱり寝てないんじゃない。こっちは良いから、早く納品手伝って来たら?」
呆れたように言いながら言う真帆にあたしは言葉に詰まる。
要領が良くない上にパソコンが苦手な私。でも、月初に先月分の在庫を打ち込まないといけないから、確かに今日は早めに出社して来た。
真帆にはお見通しか…。
『じゃ…じゃあお願いします!』
たじたじになったあたしは真帆に頭を下げた。
「任せときなさい」
そう言ったが早いか、真帆はもう慣れた手付きで打ち込みを始めてた。
それを見てありがたいような申し訳ないような気持ちになりながらも店内にもう一度お礼を言って店内に向かった。