西野くんの偽カノジョ




「あの…とりあえず市川くんが来るまで寝てて下さい。



視線感じて寝れないのならあたしはカーテンの外にいますから。」



あたしは少しずつ後ろに下がった。



もし…西野くんに「そうしてくれ」って言われたら泣いてしまいそうだ…



「誰がそんなこと言った?


何でそうやってすぐに離れていこうとするんだよ!



俺が必死に繋ぎ止めようとしても



お前はすぐにどこかに逃げていく!」



「…っ」


西野くんはあたしのことを引き寄せてきた。



「他に好きな人がいるの知ってるけど



今日だけはずっと…そばにいろ。」



そう言うと、西野くんはもう限界だったみたいでコクっとあたしの肩に頭を預けて



そのまま眠りについてしまった。



そしてすぐに体温計がピピピッと鳴って



そっと体温計を抜いてみると38.7℃と書いてあって帰宅決定になった。






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