西野くんの偽カノジョ




西野 葵side



―――――。



俺は気付いたら見慣れたいつものベッドに寝ていた。


保健室の後の記憶が全然ない…



さっきよりは良くなったかも。



ベッドのそばを見ると小さくなって眠っている結衣がいた。



…良かった。



今度はそばにいてくれた。


「結衣、今度はお前が風邪引くよ。」



そう言っても結衣は夢の中で起きる気配なし。



仕方ねぇな。




俺は眠っている結衣を抱きこんで布団の中に入れた。


起きたらきっと結衣はアイツのところに行ってしまう。



それまでの時間は俺だけのもの…



俺は優しく結衣を抱き締めながらもう1度深い眠りについた。



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