西野くんの偽カノジョ




―――――。



「…くん!西野くん!」



「んー…結衣うるさい…」



目を開けると大きな声で俺を呼ぶ結衣の姿があった。


「…すみません。でも離して…下さい。」



結衣は困った顔をして頼んでくる。



当たり前か。



起きたら抱き締められてる訳だしな。



俺はしょうがなく結衣を離した。



「…まだだるかったりしますか?



西野くんの家来てすぐに1回薬は飲んだんですけど。」


「いや…」



俺が記憶がないのを結衣に話すと学校からここまでのことを話し出した。



「あの後、市川くんが来て、ちょうど休みだった西野くんのお姉さんが学校まで迎えに来てくれたんです。


それで西野くんの家に来て薬だけ飲ませれば何とかなるとお姉さんに言われたので薬だけ飲んでもらったんですけど…



あ!お姉さんはすぐ出かけるって言って出てっちゃいました。」



…そーゆうこと。



姉貴本当に俺の扱い適当すぎるんだよ!






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