西野くんの偽カノジョ
そんなに…見ないで下さい。
大したことじゃないのにもし呆れられちゃったらどうしよ…
「本当に…あたしから話していいんですか?」
「いいって言ってんだろ。」
うー…
どんどん口調が怖くなってくよ…
でも気になるもん。
次2人で話せる機会がいつになるか分からないし今聞くしかない。
あたしは西野くんの顔を見て話すことができなくて俯きながら
手をぎゅっと握りしめて、小さな声で呟いた。
「西野くんって…
今、彼女いますか?」
ずっと聞きたいことがやっと聞けた。
さすがにつばきちゃんの名前も出して聞くことはできなかったけど…
「…」
西野くんから言葉が返ってこない。
あたし何か変なこと聞いちゃったのかな?
当たり前すぎるとか?
あたしはそっと顔を上げた。