西野くんの偽カノジョ
―翌日。
学校に行くと、いつもあたしよりも遅いひとみがもう席にいた。
「おはよう、ひとみ!」
あたしはひとみの席に掛けよった。
そしてひとみの机を覗いてみると1枚の紙があった。
「遅いよー!
これ見てみて!文化祭のイケメンコンテストの出場者!
西野くんいるよ〜!」
ひとみはきっとこれを貰うために早く来たんだ。
通りで来る途中に女子たちも騒いでた訳だ。
でもそういえばそんなのあったかも。
去年彼氏いたし、イケメンに全然興味なかったあたしは
ひとみに投票用紙をあげて元彼に呼ばれて帰っちゃったんだっけ。
だから全然どんなのか分かんないや。
「あ…」
エントリー数No.1と書いてある所に西野くんの名前と顔が書いてあった。