西野くんの偽カノジョ
「あー、そういうことね。
クラスの女子なら西野くんのファンだし誕生日くらい知ってるんじゃない?聞いてみたら?」
そ、そんなことしたら後が怖いよ。
彼女のくせにそんなことも知らないの?とか言われちゃいそう。
だったら譲ってって言われたらもう何も言えないし。
絶対クラスの女子には聞けないや。
「うん…でも、クラスの女子はやめとく。」
「そうだね…よくよく考えたら私がバカだった。火に油を注ぐようなところだったね。」
あはは…と2人で苦笑いしかできなかった。
やっぱり本人に聞くしかないのかな。
まず、教えてくれるといいんだけど。
「うーん、他に聞けそうな人…西野くん本人にバレない人がいいよね。
あ!市川くんは?一番安全じゃない?」
確かに!
でもハルくんだけを呼び出して、西野くんもついてきちゃったりしないかな。
大丈夫だよね。
「うん、そうする。じゃあ、早速…ひとみも行く?」
「行こっかな?久々に目の保養を…」
と言いながらクスクス笑うひとみ。
目の保養って!って突っ込みたくなる気持ちを抑えて、あたし達は西野くんとハルくんのクラスに向かった。