西野くんの偽カノジョ



「分かってるなら!どうして2人になるんだよ!



まだ分からねぇのかよ。この間よりももっと怖い思いしたいか?」



あたしはフルフルと首を横に振った。



「でも、葉山先輩は良い人だよ?」



とあたしの答えに西野くんは「はぁ…」と溜め息をついた。



「確かに良い人かもしれねぇけど…



アイツは!お前のことが好きなんだよ!



そんな奴と結衣を一緒に居させる奴がどこにいるかよ。



…っとに結衣は何にも分かってない!」


ズキン…



胸が痛い。



また…言われちゃった。


あたしだって…



「あたしだって!



できるならそんな言葉言われないくらい西野くんのこと分かりたいよ!」



もうあたしの口から言葉は止まらなかった。


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