西野くんの偽カノジョ
あたしがそう言うと、おじさんとおばさんはクスクス笑い出した。
なんで?あたし何か変なこと言っちゃった?
「ごめんなさいね、ひとみちゃんとそっくりな言い方したから。」
「ここは自営業で、普通のアルバイトの制度と違うからそういう心配はしなくて大丈夫だよ。
それに来月は色々とお金必要でしょ?」
「結衣ちゃんは特にね!」
とおばさんは何かを知っているような感じで言ってきた。
もしかしたら付き合ってることも、誕生日のこともひとみが話したのかもしれない。
「本当にすみません。ありがとうございます。
それから朝から開店準備で忙しいのにご迷惑をかけてすみませんでした。」
あたしはずっと言いたかった言葉を2人に言った。