西野くんの偽カノジョ



―――――…



月曜日。



学校に行くと、西野くんとハルくんを見つけるといつものように女子たちに囲まれていて



そんな中、一瞬バチっと西野くんと目があったけど視線に耐え切れなかったあたしは



視線を西野くんから視線を外して教室まで走っていった。



本当に自分が嫌でしょうがない。



西野くんは視線を外さないであたしのことを見ていてくれたのに



あんなことを言ってしまったあたしは西野くんに申し訳なさ過ぎて目を逸らすしかなかった。



きっと、このまま自然消滅のまま終わるんだ…



西野くん、本当にごめんなさい。



あたしは席にポツンと座って西野くんのことを考えていると



また泣きそうになってきて教室を離れようか、ホームルームが始まるから我慢しようか迷っていると



「結衣ちゃん!」



と廊下からあたしを呼ぶ男の人の声が聞こえた。



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