西野くんの偽カノジョ
―3学期
冬休みが終わりまた新しい学期がやってきました。
って言っても、3学期は1年のまとめの学期だし、1番短い学期だから…
もうすぐ2年生も終わる。
そんなある日のことでした。
4時間目の音楽の移動教室の帰り、ひとみが次の時間の世界史の教科書を友達に借りに行くから
先に教室に戻っててと言われてトボトボ廊下を歩いていると…
A組の前で葵くんと1年生の女の子(リボンが違う色だから) が仲良さそうに話していて
葵くんがお弁当をもらっているところをたまたま見てしまった。
自然過ぎたのか周りの女子たちも気付いてなくて
普段お弁当をもらったり、女子となかなか話さない葵くんが誰かと楽しそうに話していてお弁当をもらっていた。
その光景にあたしは酷くショックを受けた。