西野くんの偽カノジョ
ー放課後。
掃除を終えて、約束の場所に行こうとしたら
教室の前で西野くんが壁に寄り掛かりながら立っていた。
「西野くん…」
「どこ行くんだよ?」
「今からちょっとつばきちゃんのところに…」
「またつばきの所かよ。お前、本当つばき好きだよな。」
うーん…
そんな言われるほど会ってないと思うんだけどな。
「なので今日は先に…」
帰って下さい。 と言おうとしたら…
「結衣が戻ってくるの待ってるから、結衣の席貸せ。」
「えっ…あ、はい」
あたしが答えると、西野くんはあたしの席に座って机に突っ伏すとすぐに寝始めた。