西野くんの偽カノジョ
そして放課後。
いつ現れるか分からない元彼のために早くした方がいいと言われたあたしは昇降口で1人ある人を待っている。
なんだかこれから好きな人に告白するみたい。
告白する方が何倍も印象が良いし、見る目だって変わらずに済むかもしれない。
だけどそんなこと気にしたってあたしはもう遅い。
だって彼はもうすぐそばにいるから。
「西野くん!」
あたしは緊張と不安を押しきって、西野くんに話し掛けた。