プロポーズをさせましょう【完】





「芹が撮った割には綺麗に撮れてるじゃない。綺麗なお嫁さんね」



土曜日の昼下がり、親友のみぃちゃんと最近オープンしたお洒落なカフェで遅めのランチをとっていた。



みぃちゃんの手には数枚の写真。



先日行われたあたしの職場の先輩の結婚式の写真をみぃちゃんに見せているのだ。



「うん!先輩すっごい綺麗で可愛くて、お姫さまみたいだったなぁ」



先輩は元々可愛い人だけど、幸せいっぱいの笑顔の先輩は一番輝いていた。




「芹のとこは?拓海くんと結婚の話出ないの?」



たくちゃんとの結婚、



考えたことがない、ことはない。



寧ろ夢にも見てます。



もう妄想もしちゃちってます。



だけど……



「たくちゃんから結婚の話って出たことないんだよね」



「拓海くんもそろそろ考えてるんじゃないの?」



「うーん、そんな気配はないんだよね。今はたくちゃんも仕事忙しいし」



「甘い!今の時代、女の方から結婚に積極的にならなきゃ、しかも拓海くんみたいなのほほんとした人相手には芹から動かないと何も始まらないのよ!」


何も、始まらない……?


「それは困る!!!みぃちゃんどうしよう!?」


「この私に任せなさい!!題して『プロポーズをさせましょう』大作戦よ!!!」










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