藍色のキミへ
そのオススメの、ラーメン屋は駅から少し歩いたところにあった。
小さいけど、気軽に行けるような雰囲気が醸し出されていた。
「いらっしゃいっ!」
中に入ると、バイトだと思われる少し若い男の人と多分店長さんと思われる中年のおっちゃんがいた。
空いている席に座って、メニュー表を見るとメニューは1つしかなかった。
「ご注文は?」
中年のおっちゃんが、聞きにきたけど注文もなにもない。
若い男の人は、無駄な動きがないようなテキパキとした感じでラーメンを作っていた。
「塩ラーメン」
「はい、嬢ちゃんは?」
「あ…、私は……、店長さん呼んでいただけますか?」
「は?なんでですか?見ていただけばわかると思いますが、今忙しいんっすよ」
おっちゃんは、あきらさまに嫌な顔をして嫌味っぽく言い放った。