藍色のキミへ


「塩ラーメン食べられなくって………、すいません」

俺が、心配していた不安なことは的中した。

ラーメンの中に、魚介類は入っていたみたいだった。

それを知っていて、何故中山さんはここに来たのか不思議で仕方なかった。


「最近の若いのは、好き嫌いして我が儘だね〜、お腹いっぱい食べれるのが幸せって思わないの?」

「…すいません」

淋しそうな表情を見せた中山さんを見て、思わず不満な声が出た。


「…なんで好き嫌いって決めつけられんですか?」

「はぁ?」

「無知を恥だと思わないんっすか?」

「ふざけんなっ!……「どうかしましたか?」


騒ぎを聞きつけて、若い男の人が厨房から出てきておっちゃんの怒鳴り声を遮った。
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