藍色のキミへ


「お待たせしました…」


風呂から出たら、中山さんは壁によっ掛かって静かに寝息をたてていた。


「……寝ちゃったか」

時計を見ると、俺が風呂に入ってから随分時間が経っていた。


「このままだと風邪ひいちゃうよな、でも起こすのも悪いし…」


ベットまで運ぶために、おんぶをしようとしても中々うまくいかない。

意識がない人間を、おんぶするのって案外難しい。


「…抱き抱えるしかない?」

おんぶを諦めて、ぐっすり眠る中山さんを抱き抱えると、すごく軽くてビックリした。


ベットに寝かせると、中山さんの寝顔が目に焼き付いた。

寝顔をジっと見ると、なんともいえない衝動に刈られた。


キスしたくなる。
そんな無防備な寝顔見せられたら、男の本能的なにかが働いてしまう。


「ダメだ!ダメっ!」

自分に言い聞かせて、ソファで眠りについた。
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