藍色のキミへ


「おはようございます」

「おはようございます、起きてたんですか?」

「ついさっき、昨日私寝ちゃってすいませんでした」


申し訳なさそうに、謝る中山さんを見て胸が痛くなった。

俺は、キスとかそんなことを考えてたのに。


「お詫びとお礼に、朝ごはん作らせてください」

「いいんですか?」

「もちろん!食材とかありますか?」

「…ないですね」

「なら、買いに行きましょうよっ」


そんな中山さんの提案で、朝早くからやっているスーパーに来た。

中山さんは、必要な食材を買い揃えて大きな荷物を抱えた。

「持ちますよ」

「いいですっ、重いですから」

「重いから俺が、持つんですよ」


こんな穏やかな日を、過ごすのはいつぶりだろう。
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