藍色のキミへ


「面会時間過ぎてますよ」

そう先生に声をかけられた。


「すいません、でも中山さんの側にいたいんです」

「藍ちゃんに何か言われたんですか?」

「側にいてって、目が覚めても側にいてと言われました」

「……藍ちゃんの発作はね、精神的なものも原因の1つなんだ」

「そうなんですか…?」

「藍ちゃんの側にいてあげてください、藍ちゃんの光になってあげてください」

「…頑張ります」

「ナースには、私から言っておきます」

「ありがとうございます」


先生に深く感謝して中山さんの隣にずっといた。

中山さんの心の奥の闇を、少しでも取り除いてあげたい。


俺になにか出来ることを、少しでも多くしてあげたい。


中山さんの支えになりたい。
そう強く心に決め、中山さんの手を握って朝を待った。
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