藍色のキミへ


中山さんは、すっかり元気になって退院した。

そして、中山さんの家に行く約束が果たされる日がきた。

中山さんは、駅まで迎えに来てくれた。


「宇宙さんっ!こっちです」

中山さんは、先に集合場所に着ていた。


「ごめんなさい、お待たせしました…」

「大丈夫、今来たところです」

今のやり取り、すごくカップルぽい!

もうカップルだけど!

そんな心の中の、1人でのやり取りをして1人で照れた。


「…あれ?なんで中山さん制服なんですか?」

「忘れ物取りに行ってたんです」


のちに、事件が起こる発端はこの制服だった。

そして、車で来ればよかったと後悔することになる。

「行きましょうか」

「はいっ」


急いで乗った電車は、満員電車だった。
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