藍色のキミへ


中山さんの家に着いて、玄関に入ると弱々しく彼女は、抱き着いてきた。


そんな中山さんを、ぎゅっと抱きしめた。

「ご飯作りますねっ」

「手伝います」


痴漢のことを振り切るように、ご飯の支度を始める。

2人で作っていると、夫婦になった気分で幸せになる。


「いただきます」

「宇宙さん、あーん?」


目の前に、オムライスが少しのったスプーンが差し出される。


「あ、あーん」

照れながらも、それを食べると中山さんは、嬉しそうに笑った。

「中山さん、あーん?」



今度は、中山さんがしてくれたことを俺がやる。


中山さんは、小さく口を開けた。


そこで、男の考えが頭を巡った。


クイっと中山さんの顎を持ち上げて、優しく優しくキスをした。
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