藍色のキミへ


「だ、騙しましたね?」

「男の子ですから♪」

「でも、舌入れないんですね」


涼しい顔して何言ってるのだろう?

こんなに綺麗な顔して、一体何を言っているんだろう?


「な、中山さん…?」

「宇宙さん、顔赤いですよ?冗談ですよ」

「あ、ああ…、ビックリした…」


こうゆうテンションは、やっぱり女子高校生なんだなって思った。

そんな中山さんも、すごい可愛かった。


「宇宙さん……、本気でもう1回キスしてください…」

この人は、また何を言っているんですか?

こんなこと、好きな女の子に言われたら我慢出来なくなる。


「いいんですか?」

「…してください、電車の中でのこと忘れたいんです」

こんなに誘惑してくるのには、訳があったんだ。


「目つぶってください」


彼女が目を閉じるのを見届けると、少し乱暴に唇を重ねた。


「!?」


中山さんの、生暖かい舌が口内に侵入してくる。

その舌と自分を絡め合わせると、中山さんの乱れた吐息が少し聞こえた。
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