藍色のキミへ
そんな会話を聞いてしまってから、中山さんとギクシャクした日々が続いていた。
お互いにイライラして、会話もなくなり嫌な雰囲気が漂い始めていた。
そんな中、会社にお客さんが来た。
それも、俺に会いに来た人だった。
中山さんと同じ学校の制服を着ているから、中山さんの友達だと思う。
「忙しいのにすいません」
派手な外見とは裏腹に、丁寧な言葉使いをしていて少し緊張した。
「いえ…、それで俺に話したいことって?」
「藍が入院しました、2日前から意識が戻りません」
「え?…なんでですか!?」
「アレルギーの検査に病院に行ったら、知らないおばさんと言い合いになって…」
「言い合いだけで、なんで意識が…」
「…魚を食べたからです」
頭を力いっぱい鈍器で殴られたような衝撃が走った。
「私のせいなんです」
彼女は、震えた声でそう言った。