藍色のキミへ
中山さんの、今回の入院生活は長かった。
長い間、意識が戻らなかったのもあり回復には時間がかかった。
病室から見える海は、穏やかで俺達の心を和ませた。
「ねえ、宇宙さん?」
「はい?」
「あの雑誌、評判どうだったんですか?」
「会社に、たくさんのお手紙をいただきました」
「内容は?」
「励まされたって」
「よかった」
その手紙のおかげもあって、アレルギーの記事は連載されることになった。
「アレルギーで悩んでる人にしか、わからないストレスもありますから、そこも注目したらどうでしょう?」
「ありがとうございます」
中山さんに、アドバイスを貰いながら記事を書き上げていった。