藍色のキミへ
「宇宙さんは、優しいですね」
「そんなことないですよ」
「だって俺、Sですもん」
「そんなこと関係ないですよ」
「ありますよ」
こんな冗談めいた話をして、笑いあえる幸せ。
そんな小さな幸せが、心の支えだったりもする。
「今度、宇宙さんの家に行ってもいいですか?」
「いいですよ、片付けておきますね」
「え~、汚いんですか?」
「若干、散らかってます…」
「行ったときに、奇麗にしてもいいですか?」
「是非お願いします…」
「そろそろお昼休み終わっちゃいますよ?」
「んじゃあ、行ってきます!」
「いってらっしゃい」
軽い新婚さんごっこに照れながらも、病室をあとにした。