藍色のキミへ

「今日は、ありがとうございました」

「こちらこそ、ありがとうございました」

「藍ちゃん、また来てね」

「ありがとう、今度は私の家に遊びに来てね」

「うん!約束だよ!」

「うん、約束ね」


アレルギーを持つ人と人が、話をすることでなにか通じあうものがあったのかもしれない。


だからかな?
帰りの車の中での中山さんが、来るときよりも綺麗ですっきりして見えたのは。



「宇宙さん…、私負けません」

「…俺も応援しますよ、一緒に頑張りましょうね?」

「はいっ!ねぇ宇宙さん?」

「はい?」

「…今日宇宙さんの家に泊まってもいいですか?」

「はっ、はい?」

「…ダメですか?」

「…ダメじゃないです……」


こんなに胸がきゅんってする恋は、初めてだ。

きっと中山さんだからだ。
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