藍色のキミへ

「ねぇ中山さん、なんで俺のこと見れないんですか？」

「…だって……」

「…中山さん、可愛すぎです………」

「…え？」

「ごめんなさい、…ついいじめたくなっちゃって…」

「意地悪」

「…ごめんなさい……」

「謝らなくていいから、ぎゅってしてください…」

優しく中山さんを抱きしめると、小さな声で中山さんが話し始めた。


「…だって、宇宙さんなんか色っぽいし筋肉すごいし……」

「中山さんだって、充分色っぽいですよ」

「だったら、なんで何もしてくれないんですか？」

「それって、キスとかですか…？」

「それ以上のこともですっ！私、女の子として見られてるのか不安なんです…」


大切にしすぎて、中山さんを不安にさせていた。
俺は、馬鹿だ。
自分との戦いなんて、全く意味がなかった。


「俺、中山さんを大切にしたくて…」

「私のこと女の子として見てくれてますか？」

「見てなきゃ、こんな必死になりません」

「大好きです」

「俺も大好きです」