君の肌を壊す夜
また、少しの沈黙の後に大翔が写真をテーブルに置いた。
「これを紗雪に渡したのは優貴なんだろ?」
目を逸らしたまま頷いたあたしに苛立ちのこもったため息を返す。
「優貴の言う事は何も信じるな…
…例え何を言われても」
「…あの人は嘘をついてるの?」
「そうだ。
あいつは俺を今でも家族として受け入れてないんだろ…
だから俺の幸せを壊すような真似をしてくるんだ…。」
チラッと盗み見た彼の瞳は恐いくらい真剣で、大翔の言葉を信じたいと…思った。