君の肌を壊す夜
「大翔は…あたしの何を愛しているの?」
「落ち着いてくれよ。」そう言いながら差し出してくれたティッシュで顔を覆う。
見ないで欲しい。
あたしの事なんか…
あたしは大翔に愛されるような女じゃない。
ただ偶然、あの子と同じ名前と顔を持っていただけで…
大翔が欲しいのはあたしじゃない。
「…それが紗雪の本当の気持ちでも、俺は受け止めるよ。
俺はお前を愛してる。
じゃなきゃ一緒に重ねて来た3年間だって…
嘘になっちまうだろ?」