君の肌を壊す夜


『ああ…いや、今うちの親、旅行中。』


「えっ?!マジで?」


『せっかく持って行ってくれたみたいなのに悪い。』


「ううん。連絡もしなかったあたしが悪いから。」


そうは言ったものの、この量を必死に持ってきた事がむだ足になった事を知って、ガクンと気が落ちる。



「また、この荷物を持って帰るわけ…?」


うんざりする気持ちで、よいしょっ荷物を持つと不意に浮かんだ優貴の顔。


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