君の肌を壊す夜


「そう?…それなら俺は二人の愛のキューピッドかな?」


ようやく冗談を言った彼が、笑ってるはずなのに…そう見えない。


「キ、キューピッドは自分の事を良く見すぎだわ。悪魔だよ、悪魔。」


冗談で返したあたしに「そうかも。」なんて笑った。


小さなテーブルに置かれたお茶。


「すごい良い香りっ!!何これ?!」


ティーカップに顔を近付けたあたしに「飲んでみて?」と呟く。


甘いけど、なんかそれ以上に気品が漂う香りにあたしは思わず幸せなため息をついた。


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