君の肌を壊す夜


「どうしたんだよ?

兄さんにこんな事バレたら婚約解消されちまうぞ。」


冷たく言い捨てた言葉。


グイっとあたしを引き離した腕。


困惑した表情。


傷ついた瞳が、あたしを睨む。



「突然、また一夜の思い出でも欲しくなった…?」


あたしを嘲笑うように


軽蔑するように…


彼は呟いた。



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