君の肌を壊す夜
結婚を前に一人で旅行をしてみたくなりました。
突然、ごめんなさい。
誰が聞いても納得するわけの無いメールを大翔に送信すると
あたしは、勤めていた職場も辞めた。
失ったままでいい思い出なんかがあるはずがない。
なぜ、みんなが優貴の存在をあたしに打ち明けなかったか
その理由と
大翔と出会った理由。
失った記憶を取り戻したくて
あたしは結婚式までの残りわずかな時間を
記憶のために使う事にした。
大翔、ごめん。
あたし
知りたいんだ。
あたしの事を。