君の肌を壊す夜



「助けてぇ…」



行き交う人の道路の隅で



酔っ払って座り込んでる女性が、吐きそうなそぶりを見せている。



ったく…



酒に呑まれるなら飲むなよな…。


放ってやろうと思いながら、通り過ぎて


すぐに引き返した。


幼い頃から、捨て猫とかに弱い。


とにかく、道路の端っこで誰からも見離されてる者に弱い俺は


よく、『善人』扱いされる。




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