君の肌を壊す夜



恐る恐る呼んでみた。



もう二度と呼ぶ事が出来ないと思っていたはずの彼女の…名前を。



「…紗…雪…?」



震える声。



違うと言って欲しい。


そう思う反面、そうだと言って欲しくて



恐くなってたまらなかった。



返事をする代わりに俺の首に手を絡めた彼女。



「大翔」と甘えるように囁いた声。




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