君の肌を壊す夜



「あたし…大翔を裏切ったの。」


ようやく彼女が口を開いた頃には私が部屋を訪れてから数時間後の事だった。



「…裏切ったって?」


「堪えられなくなったの…」


そう呟いた後、また口を閉ざした彼女の横顔を見ながら


二人が付き合い始めた頃の事を思い出していた。



あたしに初めて大翔さんの写真を見せてくれた時だったな。


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