君の肌を壊す夜
「でもいいの…彼の弟。
優貴の事は忘れる。」
「そのお兄さんと付き合ってる以上、わするるなんて無理じゃないの?」
「彼も一夜限りって言ってたし…」そう言いながらも
紗雪は少しだけ幸せそうに笑った。
「紗雪って…男見る目ないよね?」
「自分でもそう思う。」
「大翔さんと別れる時は、行方をくらますか警察沙汰にしなきゃね」冗談じゃなきマジに言った私。
「でも、あたし…きっと大翔とは別れない。
あたしまでいなくなっちゃったら彼、死んじゃいそうだもん」なんて落ち込みながらいう。
こういう子はきっと結婚したあとに旦那さんからDVを受けたりして
取り返しのつかない事になるんじゃないかなって…
そんな事が一瞬、頭を過ぎった。