君の肌を壊す夜



「これから、優貴とどこか別の街に行くつもり。」


「…駆け落ちなんて古い事、よくやるね。」


笑った私に幸せそうに頷く紗雪。


「落ち着いたら連絡してよ?私達は親友なんだから」


「ありがとう」そう言って


足早に月さえ見えない暗い空の向こうへと


消えていく親友の後ろ姿を見ながら


これが良かったのかもしれない…


そんな風に思える自分がいた。


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