君の肌を壊す夜



ベッドに座ってる彼の隣に座ると


脅えたようなその瞳が切なくて


そっとその頬に触れた。


「…ごめんね?」


「…夫婦喧嘩は犬も食わないっていうだろ?

貴女達の喧嘩の巻き添えをくらうのはこれで最後にさせてよね」と視線を逸らす。


「そうじゃなくて…

あの日…。」


「この間、俺に抱き着いたこと?それなら…」


「そうじゃないよ」


彼の言葉を遮ったあたしを…

あたしの目をようやく見つめてくれた。



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