君の肌を壊す夜


なぜあの夜、彼を拒めなかったのか…


ううん。…拒まなかったのか。

何度、思い返しても自分でも分からない。



大翔の声を聞く度、大翔を想う度に沸き上がる罪悪感。


指輪を見るたびにどうしようもないくらい、自分の最低さを思い知らされるのに…



胸にちくちく針が刺さるたびに


あの痺れるようなキスの感触が蘇る。



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