君の肌を壊す夜



「貴女は強くなったね」


違う。


強くなったんじゃない。



「あたし…大翔の事、本当に愛してた。

だから、大翔とちゃんと決着をつけたいし…

大翔も今…独りで迷ってる。」



「…兄さんを想ってるの?」


「彼を救えるなら…救いたい。

あたしは…彼の婚約者だから。」



傷ついた目。



あたしを強く抱き寄せた。



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