君の肌を壊す夜
「俺の傍から離れていかないで?」
「離れないよ…」
ただ、あたしには責任がある。
彼を愛した責任が…。
「優貴…あたしを離さないでね?」
「当たり前。
…一緒に兄さんを救おう?例えそれが偽善でだったとしても」
「ありがとう…」
彼の背中にそっと腕をまわした。
愛してるさえ今は言えないけれど
「貴女をめちゃくちゃにしたい。
俺しか見えないように
その目に、もう俺以外の誰も映さないように…」