君の肌を壊す夜


俺が傍で守ってやる。って言ってくれたのに…



あたしは守られる資格がないほどズルイ女だったんだ…。



「紗雪っ!!」


そう呼ばれて振り返ったあたしの目に映ったのは二ヶ月ぶりに会う大翔の姿。



軽く手を挙げて笑いかけたあたしの傍まで駆け寄り


いつもの穏やかな眼差しであたしを見つめと。



二人の間に優しい沈黙が訪れる。



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