君の肌を壊す夜



「あなただって気付いてるはずだよ?

でも恐くて気付かないふりをしてるだけだ。」


「…なんの事?」


声が震える。


優貴の言葉に明確さは無いのに…


だけど…


あたしの心を見透かされているような気分だ。



「…本当に兄さんに愛されてる自信はあるの…?」



「…わないで。

言わないで…それ以上は」


聞きたくない。


知りたくない。


大翔はあたしを愛してくれてる。



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