君の肌を壊す夜



黙り込んだあたしに優貴は手招きをした。


誘われるように、ゆっくり彼に近付いたのは…


気付きたくない思いに気付いた途端


この世界に置き去りにされたようで恐かったから。



あたしの頭を優しく撫でる優貴の手の平。


「何を…知ってるの?」


力無く聞いたあたしに「聞いて貴女が傷つくのなら教えたくない」と呟いた。


なんで?


今更でしょ?


こんなにあたしの心を掻き乱してから


あたしの心配?
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