君の肌を壊す夜


『はっ?!何言ってんの?!本気?!』


「本当だよ。ホテルが分からないから迎えに来て」と、つっけんどんに言うと


不満そうに「分かった」と呟いた最後、電話を切るまえにため息が聞こえた。



試したくなった。


本当のあたしを見せて


彼がそれでも、あたしを愛してるって言ってくれるのか…



写真を見せられた後で、彼を信じれなくなってるけど…


でも、心のどこかで僅かな期待もあったんだ。


彼がちゃんとあたし自身を見てくれてるって…。



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