君の肌を壊す夜
結婚を前に、あの写真を見てどうしようもないくらいの不安に襲われた。
一人でいるのが淋しくて、そんな夜に会いたいと強く願ったのは大翔の顔だった。
あたしを愛してくれてるのなら…写真の彼女の事は知らないふりをしているから…
だからお願い。
一日も待てなくて、あなた恋しさに会いに来たあたしを受け止めてよ…。
彼の背中にそっと抱き着いた。
淋しがりな困った奴だな。って、笑って抱きしめて…。
だけど、あたしの願いと裏腹に
大翔はあたしの腕を剥がすと、そのままベッドに横たわった。