君の肌を壊す夜



「悪い。疲れてるから寝かせてくれ。

紗雪もなんか変だし…

明日の朝、話しきくよ。」


あたしの顔も見ずに眠りについた彼の背中が、涙で滲んでいく。



いつものように笑ってはくれない。


おいで。って腕枕も差し出してくれない。


大翔と一緒にいるはずなのに…


あたし、一人でいる時よりも孤独だよ…?


大翔が本当に愛してるのはあたしじゃないの?



あたしじゃないの?




< 73 / 250 >

この作品をシェア

pagetop