君の肌を壊す夜


「お帰りって…いつからいたの?」


「昨日の夜中から。」


「夜中って…っ」


陽がもう…落ちかけているのに…?


「ずっと…あたしを待ってたの?何時間も?!」


「たまにコンビニにトイレ借りに行ったけどね」と冗談混じりに笑った彼を見て


張り詰めていた緊張が解けるように


ぶわっと涙が溢れ出して


大粒の雫が音をたてて落ちて行った。


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